市ヶ尾の伝統行事 地蔵堂十夜講(法要)について

大山街道を荏田方面から緩やかな坂道を下ってくると右手の小高い丘の上に地蔵堂(千日堂)があります。石段の左側に二列に並んだ新旧のお地蔵様や庚申様が目に留まります。
この地蔵堂では今から300年くらい前の江戸時代中期から、毎年11月30日に十夜講の行事が営まれています。十夜講をこの地に伝えたのは、この地蔵堂に逗留し、修行仏教活動に専念されていた統誉上人様で、鎌倉の浄土宗大本山光明寺の十夜講からと云われています。また、この十夜講の中での双盤念仏は横浜市教育委員会より、無形民俗文化財に指定されていて大変貴重な財産と云えます。
ここで当日の流れを紹介します。講中の皆さんは朝9時に集合し、堂内や境内を掃除して、双盤、永代供養、諷誦(ふじ)供養の受付け準備をして参拝者を待ちます。
次に時間を追って説明します。

<十夜講法要1日の流れ>

09時 講中集会 室内外清掃準備
10時 双盤念仏 座付 長経 半座 かけ念仏 玉入れ 三二一の切り
サスの切り 五行むつ引 山道 雷落し 座付
11時 市ヶ尾小学校3年生校外学習見学
短縮版双盤 市ヶ尾の歴史と双盤解説 実技他
12時 昼食 けんちん汁 ご飯 お新香
12時30分 法要開始前の双盤念仏
13時 導師入場(東福寺住職) 読経 御詠歌
13時10分 開帛(御本尊お地蔵様ご開帳) 
長経 半座 六字詰念仏 お茶 お菓子献上
13時30分 司会者(供養進行者) 
永代供養 諷誦供養開始を発声
永代供養 読経 過去帳記帳 遺族関係者焼香 念仏
諷誦供養 父母 先祖代々 親族 友人等の亡き人の供養
導師諷誦文のご回向 施主遺族関係者焼香 念仏
14時30分 休憩 双盤念仏
15時15分 諷誦供養再開
16時30分 閉帛 導師読経 御詠歌 長経 半座 六字詰 お線香
お茶献上 導師読経
16時45分 導師退場
16時50分 司会者 十夜法要終了の発声 堂内、境内片付け